2018年センター本試化学 解説 第2問

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2018年センター化学の第2問解説記事です。
問題はリンクを参照してください。
朝日新聞デジタルにリンクします。


問1 ②
与えられた式
C(黒鉛)+O2(気)=CO2(気)+394kJ    ・・・①
O2(気)=2O(気)-498kJ      ・・・②
CO2(気)=C(気)+2O(気)-1608kJ ・・・③
を変形して
C(黒鉛)=C(気)+Q
の形を作ります。左辺にC(黒鉛),右辺にC(気)を作るために①と③を足して、
C(黒鉛)+O2(気)+CO2(気)=CO2(気)+394kJ +C(気)+2O(気)-1608kJ
C(黒鉛)+O2(気)=394kJ +C(気)+2O(気)-1608kJ
ここから邪魔な酸素を消去するため、右辺と左辺を入れ替えて足します。
数式としては①-②+③を行うことになります。
C(黒鉛)+O2(気)+2O(気)-498kJ=394kJ +C(気)+2O(気)-1608kJ+O2(気)
C(黒鉛)-498kJ=394kJ +C(気)-1608kJ
C(黒鉛)=C(気)+394kJ-1608kJ+498kJ
C(黒鉛)=C(気)-716kJ
よって②が正解です。
問2 ③
問題文より反応速度は
v=k[A][B]と表されるので、Aの濃度を2倍の2[A]にすると
v=k2[A][B]となり、反応速度も2倍になります。
Cの最終濃度ですが、AとBを等量混合していることから、反応開始時点でAとBは0.02mol/Lであることがわかります。
最終的にCが0.02mol/L生成しているので、AとBはすべて消費されています。
ここでAの濃度を2倍にしても、Bが増えていないのでCは0.02mol/L以上は生成しません。
Cは0.02mol/Lです。
問3 a ④
中和点に達するまでは滴下ごとに中和によりイオンが減っていきますから、電気伝導度は減少していきます。
中和点に達してからは滴下ごとに滴下した分だけイオンが増えていきますから、電気伝導度は増加していきます。
正解は④です。
b ②
水酸化バリウムは2価の塩基ですので、モル濃度をC[mol/L]とすると、水酸化バリウム由来の水酸化物イオンは
2×(50/1000)×C[mol]
硫酸は2価の酸ですので、硫酸由来の水素イオンは
2×(25/1000)×0.10[mol]
中和したとき水酸化物イオンと水素イオンの物質量は等しいので
2×(50/1000)×C[mol]=2×(25/1000)×0.10[mol]
C=0.05mol/L
問4 ②
メタノールを用いた電池はあまりみかけませんが、形通り計算を進めていくと正解にたどり着くことができます。
まずこの反応で移動した電子の物質量を求めます。
流れた電子量は
0.30A×19300s=5790C
よって流れた電子の物質量は
5790C÷(9.65×104C/mol)=0.06mol
問題文から電子6molが流れると1molのメタノールが生成することがわかります。
よって消費されたメタノールの物質量は
0.06÷6=0.01mol
問5 ⑤
これもややこしそうな問題ですが、落ち着いて式変形していけばとけます。
まず、アンモニアの電離平衡定数はその定義と式(1)より、
KNH3.png
Kaの逆数をとると、
Ka-1.png
となり、アンモニアの電離平衡定数に代入できる形になります。
代入すると、
k-3.png
残っている部分は水のイオン積そのものなので、
K4.png
これをさらに代入して
k5.png
正解は⑤です。
ぱっと見では難しそうだけど、いざ落ち着いてやってみると知っている知識だけで十分解答できる問題が多い印象ですね。
逆に知識をどう利用するかまで知っていないと解答にたどり着くのは容易ではありません。
一つ一つの問題を正確に理解する練習をしておきたいですね。
他の大問はこちらから。
第1問 解説
第3問 解説
第4問 解説
第5問 解説
第6問第7問解説

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