2018年センター化学の第3問解説記事です。
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問1 ①
ルビーやサファイアは酸化マグネシウムではなく酸化アルミニウムの結晶です。
② 塩化カルシウムは水に溶けて凝固点降下減少がおきます。1molが3molに電離するので効率よく凝固点を下げられて便利です。
③ 正しい文章です。
④ 正しい文章です。
⑤ 正しい文章です。
問2 ④
次亜塩素酸HClOは酸化数+Ⅰですが、ほかに+Ⅲ、+Ⅴ、+Ⅶの酸化数も取ります。
① 正しい文章です。
② フッ化水素はガラスを溶かすのでビーカーには保存できません。
③ AgCl+2NH3→[Ag(NH3)2]++Cl–
と錯イオンになってとけます。
⑤ 正しい文章です。
問3 ②
それぞれの気体がなにかから考えましょう。
A NaCl+H2SO4→NaHSO4+HCl
B FeS+H2SO4→H2S+FeSO4
Aは塩化水素、Bは硫化水素です。
① 塩化水素は刺激臭のある有色の気体、硫化水素は腐卵臭のある無色の気体です。
② Aの場合に塩化鉛PbCl2、Bの場合に硫化鉛PbSの沈殿が生じます。(正解)
③ 硫化水素は完全には電離しません。
④ ともに鉄を不働態にしません。
問4 a ④ b ③
a
空気中で発火する同素体が存在するのは、赤リンだけなので周期表でリンの上にあるものを選べばOKです。
答えは窒素です。
b
硫酸塩をつくるのはナトリウム,マグネシウム,カルシウムだけです。
このうち硫酸塩が水に溶けにくいのはナトリウム、マグネシウムで、水酸化物が水に溶けにくい条件を合わせると
当てはまるのはマグネシウムだけです。
問5 ④
加熱で失われているのは水分子です。
1段階目と2段階目で失われた水の質量は
1段階目 4.82-3.38=1.44g
2段階目 3.38-3.02=0.36g
失われた水の比は
1.44:0.36=4:1
mとnは7以下の整数とあるので、
n=5であることがわかります。
2段階目の反応から、0.36g÷18g/mol=0.02mol
の水が2段階目で失われたことがわかります。
はじめの水和物は0.02molあったということです。
最終的な無水塩も0.02molということになるので、
金属Mの原子量をxとすると、
0.02mol×(x+32+16×4)=3.02
x=55
問題初めの原子量の表から金属はMnとわかるので、正解は④です。
第3問の解説は以上です。
この中では問5が複雑な計算を要求する難問ですね。
他の大問はこちらから。
第1問 解説
第2問 解説
第4問 解説
第5問 解説
第6問第7問解説
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