ここ数年、大学入試にTOEICを活用する大学が増えてきています。
特に推薦入試や総合型選抜で必須の大学も多いので、TOEICを受ける人もいるでしょう。
TOEICは大学入試で受ける英語のテストと少し毛色が違います。
高校生がTOEICを受けるときに気をつけておきたいことをまとめました。
TOEICって?
TOEICは英語によるコミュニケーション能力を測る全世界で採用されているテストです。
TOEICは合格不合格ではなく、スコアで英語力を評価します。
リーディングが495点
リスニングが495点の
990点満点で評価されます。
では、TOEICと大学入試の違いはどこにあるでしょうか。
単語が異なる
大学入試では幅広い題材から出題されます。
自然科学的な文章や、社会科学的な文章、会話文など、アカデミックな内容が頻出なものの多くの題材が選ばれます。
一方でTOEICでは出題される題材はほぼ「ビジネス」場面のみです。
そのため登場する単語が大学入試のものと大きくことなっています(ビジネス用語に片寄っています)。
例えばrefund(払い戻し)やmayor(市長)などはほとんどの大学入試対策単語帳に掲載されてないマイナー扱いの単語ですが、TOEICでは頻出です。
同様にfire(クビにする)のような大学入試でもよくでるけど、TOEICだとまったく違う意味で使われる単語も多数あるので、専用に暗記が必要です。
リスニングの比重が高い
リスニングの比重が高いのも特徴です。
TOEICではリーディングとリスニングの配点が1:1になっています。
共通テストも1:1ですが、個別試験はリスニングが出題される大学はほとんどなく、リーディング(とライティング)で100%を占めることを考えると、TOEICにおいては大学入試に比べはるかにリスニングの比重が高いといえます。
構文や文章はそこまで複雑じゃない
コミュニケーション能力を試すテストなので、大学入試のような複雑な文法や構文を解析して和訳するような問題は出ません。
文法・構文は大学入試に比べるとそこまで難易度は高くないといえます。
個別より速読がもとめられる
その代わり、相当に速読・即答が求められます。
特にリーディングは100問を75分で解答する必要があり、1問にかけられる時間は1分を切ります。
100問中54問も長文問題があるにもかかわらず、です。
さらに単語数もかなり多く、
75分のリーディングで6000語程度の読解が求められます。
ちなみに共通テストリーディングは同じく6000語程度ですが、時間は80分ありますし設問も50問程度です。
まとめると、TOEICは大学入試に比べると必要な知識は極端に難しくないけど、代わりに高速で読解、解答が必要な時間の厳しいものということです。
高校生の効果的なTOEIC対策
TOEICは共通テストや個別試験よりはいくらかは対策しやすいです。
出題形式が完全に固定されていて、さらに題材になるテーマや出題される単語も概ね固定されているからです。
文法を固める
TOEICで出題される文法は実はそこまで難しいものは出題されず、必要な文法は高校英語で学ぶ文法で足ります。
英文法が苦手というわけでもなければまったく知らない文法はでてこないので、特別に勉強する必要まではないですが、
TOEIC独特の傾向の問題は出題されるので、改めて文法を固めるのが必要です。
単語を暗記する
TOEICで出題される単語は独特なものが多く、大学入試ではほとんど出題されない単語も多数あります。
大学受験用の単語帳には掲載されていない英単語も多数存在するため、TOEIC専用の英単語帳は必須です。
模試をたくさん解く
前述のように、TOEICは出題形式が完全に固定されていて、題材や出題テーマがほぼ固定されています。大学入試ではほぼ出ないテーマもたくさんあります。
そのため、模試をたくさん解いてテーマや独特の言い回しに慣れると得点が一気にあがります。
何度も挑戦する
一発勝負の大学入試と異なり、TOEICは年間12回ほど実施されています。
何度も受験してその中で一番よい結果を採用できるので、本番での失敗のリスクが少ないです。
実力を発揮できなければまた受けたらいいですからね。
複数回受験することによる慣れも点数の底上げに役立つので、できるだけたくさん受験することが高得点につながります。
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